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投資ブームの裏側
近年、投資ブームが日本でも巻き起こり、コロナも相まってこの1年程でかなりの運用益を生み出せた人も少なくはないでしょう。
例えば注目していた株式があったとして、その株が突如としてある日大きく株価を上げることは様々な理由が挙げられます。
共通して急激に株価を上げている株は決算が良かったり、何かいいニュースがあったりというタイミングで上げていることが多いです。
それらが株価に反映されていくのですが、そこには大きく株価を上げる要因の一つとして機関投資家が参入していることも挙げられます。
単純に株価が上昇傾向にあってじわじわ上げていく場合よりも、強く上昇傾向を見せつつ大きな出来高が伴っている場合は、機関投資家がその株への投資を決めたから株価も急上昇している事が多いです。
それでは、どのようなタイミングで機関投資家が株への投資を決めるのか。それを確かめていきます。
投資方法
まず、投資には大きく分けて二つあり、ファンダメンタルズ投資とテクニカル投資があります。
ファンダメンタルズとは経済指標のことを指します。
株式取引におけるファンダメンタルは、企業の財務状況や業績、日本経済や世界経済全体の成長性などを指すことになります。
テクニカル投資とはいわゆるチャートを分析しながら売買のタイミングを測っていく投資方法です。
一般的に個人投資家や専業のデイトレーダーの間では、後者のテクニカル投資をしている人が多いのではないでしょうか。
チャートは一見単純ですがかなり奥が深いです。
どのようなチャートの傾向があれば上がっていくかもしくは下がっていくかというデータを一通り勉強して知識、ノウハウを構築していけば徐々に勝率も上がっていくであろう方法です。
機関投資家は何を重視しているのか
では、結論から言うと機関投資家はどちらを優先して投資を行っているかと言うと、ファンダメンタルズです。
大きな資金を利用する上では、その大金を大きく増やすよりも負けないための投資方法が好まれるからです。
ファンダメンタルズの中でも株には様々な指標指数があります(PER、PBRなど)。
しかし、実際に機関投資家として活動している人がほとんど気にしているのは決算です。むしろ決算の分析に8〜9割の労力を注いでいると言っても過言ではありません。
その中でも注視しているのは売上高、EPS(Earnings Per Share)という1株当たり利益を表す指標、ガイダンス(今後の企業の見通し)です。
それら3つがそれぞれ市場や投資家の当初の予想をしっかり上回る数字を発表できるか否かで投資対象を決めています。
その上でタイミングをテクニカル分析によって決めています(アメリカの機関投資家が一番好むチャートはカップウィズハンドルと呼ばれる形)。
テクニカル分析でタイミングを見定める
ファンダメンタルズ投資とテクニカル投資は一長一短ですし、どちらが適しているかというのはありません。
当然ながら両方加味した上で投資対象とタイミングを選定していくのが好ましいです。
その為、機関投資家は、基本的にはファンダメンタルズ分析をして銘柄選定をして、その後にテクニカル分析をしていつ投資するのかというタイミングを定めています。