11月半ばにIBMが分社化(スピンオフ)したことでSBI証券で保有していたIBM株の保有口座が「特定」から「一般」に自動的に移されました。
この記事ではお恥ずかしながら自身の失敗談を踏まえ、スピンオフ予定の銘柄に対してどのように対応すればいいか紹介していきます。
目次
SBI証券でIBM株を保有していた場合
私はメインでSBI証券を利用して米国株投資を行っていますが、今回のIBMによるスピンオフにより、保有していたIBM株、およびに分社化されたキンドリルの株式は特定口座から一般口座に自動的に移されてしまいました。
なお、楽天証券やマネックス証券では分社化前の親会社はそのまま特定口座で保有できるようです。
保有している米国企業がスピンオフした場合の二つの問題点
「一般口座」の損益計算がかなり面倒くさい
取引口座が「源泉徴収あり」の特定口座であれば配当金含め、売却益は自動的に計算され、源泉徴収されます。
ただ、取引口座が一般口座の場合、配当金も自分で損益計算をして確定申告で税金を納めなくてはなりません。
米国株の場合、基本的に四半期に1回の配当金が支払われますので損益計算は特に面倒になりますね。
したがって、損益計算をするためにはスピンオフしたIBMの過去の取引明細をすべて記録として残しておかなければいけません。
買い付け価格不明な場合は、売却額の95%が売却益として計算されることになりますので注意が必要です。
スピンオフされた新会社の取得価格が0円になること
今回、IBMから切り離され、新会社となった「キンドリル」ですが、買い付けを行っていないため、取得価格は0円という扱いになります。
売却時の株価がそのまま売却益として計算されることになります(厳密には売却額の95%が売却益)。
ただ、今回のスピンオフはIBM1株に対してキンドリル株0.2株を割り当てる比率なので、スピンオフ前後の株価から新会社の取得価格を計算すれば、正しい納税額を計算することができるかもしれません。この辺りは管轄の税務署に直接問い合わせた方がいいでしょう。
米国株投資家が保有企業のスピンオフ前に知っておかなければいけないこと
では、スピンオフによる口座移管を防ぐにはどうすればいいでしょうか。
スピンオフ前に売却し、改めて特定口座で買い付ける
その方法として、「スピンオフ前に一旦売却し、スピンオフ後に改めて特定口座で買い付ける方法」があります。個人投資家の多くはこのように対応しているようですね。
私はお恥ずかしながら保有しているIBM株が一般口座に移されて初めて知りました。
幸い、IBMの過去5年間の買い付けも数回程度なので、証券会社に問い合わせれば売買履歴を取得できるので、それほど大きな問題にはなりませんが、どちらにしても非常に面倒なことです。
今後の対応ですが、保有しているIBMも子会社のキンドリルも一般口座に移管されてしまった以上、慌てて売却する必要もありません(配当金の計算は面倒ですが)。
ちなみに米国の大手通信企業であるAT&Tも2022年半ばに分社化を予定しているので、早めの対応が必要ですね。
私も配当金目的でAT&T株を保有しているので、スピンオフ前に売却する予定です。