いつの時代でも、次の世代・社会の方向性(テーマ)を生み出すのは米国です。
まだ若いながらも短期間で世界的な企業に成長したGAFAMやTESLAを見ても明らかです。
では、今後来るであろう次世代のテーマは何なのか?
それを見据えることで、投資のヒントを考えていこうと思います。
目次
1.EV(電気自動車)
これまで自動車といえば、ガソリンなどの化石燃料を燃やしてエネルギーを得るレシプロエンジンが主流でした。
しかしながら、温室効果ガスによる地球温暖化が世界の問題となる中で、急速に進化してきたのがEV(電気自動車)です。
EVは走行中に一切二酸化炭素を出さないことはよく知られていますが、それ以外にも様々なメリットがあります。
EVは簡単に言えば大型のラジコンです。
複雑な内燃機関と違って車重を減らすことができ、車全体の部品点数を少なくすることが可能になります。
そのため、既存の自動車会社だけでなく様々な企業に参入機会が広がりました。
EVと言えばTESLAが有名ですが、それ以外にもAppleも参入を表明しており、日本でもSONYが将来のビジョンとして発表をしています。
また、直近ではAmazon主導のリビアンがIPOし、上場後数日で株価は+70%以上も上昇しました。
現在、ガソリン価格の高騰が続いていますが、それはまだEVが少ないことを現しており、今後脱炭素と合わせて本格的なEV社会が来ることは間違いないでしょう。
2.メタバース
2021年10月末、米国市場のみならず世界市場に影響を及ぼす巨大な変革が起きました。
GAFAMの一角であるFaceBookが、社名を「metaプラットフォーム」に変更したのです(ティッカーMVRSに変更の発表)。
メタバースとは仮想空間のことであり、これまでのVRやARといった概念をすべて集約したものです。
FaceBookは昨今、ブランド力に陰りが見え始めていました。
度重なる不祥事に加え、TikTokやTwitterといったSNSの多様化によって、FaceBookはブランドの求心力が落ちていたのです。
そこに突如として現れたのがメタバースです。
FBのCEOであるザッカーバーグは、これまでの事業から大きな転換を図る第一歩として、社名をmetaへと変更しました。
この影響は凄まじく関連銘柄が軒並み株価を上げました。
太平洋を挟んだ日本にも波及しメタバース関連の銘柄の上昇はもちろんのこと、メタバースと親和性の高いゲーム会社が次々とメタバース関連のプロジェクトを立ち上げたほどでした。
概念段階とは言えプラットフォームが正式にリリースされれば、次世代のテーマとして走りだすでしょう。
3.宇宙
長期的な展望を考えると、もっとも成長性がありかつてないほどのスケールになる可能性を秘めているのが宇宙です。
2021年は気の抜けない相場が続きましたが、その一方で、コロナ禍からの脱出を象徴するように民間企業による宇宙計画が次々と行われました。
一番最初に宇宙へ飛び出したのが、起業家であるチャールズ・ブロンソン率いるヴァージン・ギャラクティックです。
次にテスラのイーロン・マスクが手掛けるスペースX社が成功し、最後にジェフ・ベゾスのアマゾンの宇宙セクターであるブルー・オリジンが宇宙へと旅立ちました。
各社ともまだ宇宙空間での滞在時間は10分たらずと少ないものの、宇宙ビジネスの元年となりました。
近い将来本格的な月面開拓が始まるかもしれません。
少なくとも今後10年、2030年までには民間人が当たり前のように宇宙へ行く時代がやって来るでしょう。
米国市場はチャレンジし続ける
EV、メタバース、宇宙を取り上げましたが、他にも有望なセクターが次々と産声を上げています。
米国市場の原動力とは、チャレンジし続けることであり、これらの挑戦をすべて成功に導いてきたからこそ現在があるのです。
そして、それらの波にいち早く乗ることで、投資機会を確実にキャッチすることができるでしょう。