昨今、情報化社会が益々進んでいます。その中で半導体が果たす役割は非常に大きく、今後も需要の伸びが見込まれます。
これに伴い、半導体関連銘柄は今後も成長が見込まれるため、投資を検討されている方も少なくないのではないでしょうか。
半導体関連の代表的な指数にSOX指数(フィラデルフィア半導体指数)があります。
SOX指数に連動するETFにSOXX(iシェアーズPHLXセミコンダクターETF)というものがあります。
しかし、SOXXは米国株取引が可能な日本の大手証券会社3社(楽天証券、SBI証券、マネックス証券)では取扱いがありません。
一方、半導体関連ETFにはSMH(ヴァンエック半導体ETF)というものもあり、こちらは取扱いがあります。
しかし、SMHはMVIS米国上場半導体25インデックスに連動するETFであり、SOXXとは構成銘柄が異なります。
そこで本記事では、SOX指数への投資をSMHで代用可能かどうか解説いたします。
目次
SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)とは
SOX指数はフィラデルフィア証券取引所が算出、公表している株価指数です。
半導体の製造や流通、販売などを手掛ける30銘柄の単純平均株価指数です。
前述したように、SOX指数に連動したETFにSOXXがあります。主な構成銘柄は以下の通りです。
SOXX構成銘柄TOP10
順位 | ティッカー | 銘柄名 | 割合 % |
1 | NVDA | エヌビディア | 9.97 |
2 | AVGO | ブロードコム | 7.92 |
3 | INTC | インテル | 6.38 |
4 | QCOM | クアルコム | 6.06 |
5 | TXN | テキサス・インスツルメンツ | 5.08 |
6 | AMD | アドバンスド・マイクロ・デバイセズ | 4.78 |
7 | XLNX | ザイリンクス | 4.46 |
8 | KLA | KLA | 4.31 |
9 | MRVL | マーベル・テクノロジー | 4.12 |
10 | MU | マイクロン・テクノロジー | 4.10 |
2021年12月現在
特定の銘柄の比率が大きいということもなく、半導体銘柄にバランスよく投資することができます。
しかし、日本の大手証券会社では取扱いがありません。
SMH(ヴァンエック半導体ETF)とは
SMHは前述したとおりMVIS米国上場半導体25インデックスに連動するETFです。
SMHは日本の大手証券会社で取扱いがあります。主な構成銘柄は以下の通りです。
SMH構成銘柄TOP10
順位 | ティッカー | 銘柄名 | 割合 % |
1 | NVDA | エヌビディア | 14.69 |
2 | TSM | 台湾セミコンダクター | 14.27 |
3 | ASML | ASMLホールディング | 6.04 |
4 | AMD | アドバンスド・マイクロ・デバイセズ | 5.67 |
5 | QCOM | クアルコム | 5.51 |
6 | MU | マイクロン・テクノロジー | 4.58 |
7 | TXN | テキサス・インスツルメンツ | 4.55 |
8 | AVGO | ブロードコム | 4.46 |
9 | AMAT | アプライド・マテリアルズ | 4.38 |
10 | ADI | アナログ・デバイセズ | 4.36 |
2021年12月現在
TSM(台湾)、ASML(オランダ)といった米国籍でない企業が含まれており、SOXXとは10銘柄中4銘柄が異なります。構成比率もNVDAとTSMの比率が高いです。
SOXXはSMHで代用可能
ここまで述べてきたように、同じ半導体関連ETFでもSOXXとSMHの構成には違いがあります。
では、パフォーマンスにはどれだけ差があるのでしょうか。
以下はSOXXとSMHの過去5年のチャートを重ねたものです。
出典:Yahoo! finance(https://finance.yahoo.com/)
SMHはSOX指数に連動するETFではありませんが、SOXXに近い値動きをします。
この差であれば、SMHで十分にSOXXの代用が可能ではないでしょうか。
まとめ
SOX指数に連動するETFであるSOXXとSMHには構成銘柄に違いがあります。
しかし、株価のパフォーマンス的には十分に代用可能です。
半導体関連銘柄への投資にSMHを検討されてはいかがでしょうか。