新型コロナウィルスもだんだん収まってきて、いよいよ旅行関連銘柄のターンかと思いきやオミクロン株の問題が急浮上しました。
各国は対応に追われ、旅行観光系の銘柄の株価は落ち込んでいます。
11月末にやってきたオミクロン株で、相場は急変してしまうのでしょうか?
目次
オミクロン株に関してはそれほど大きな影響なし
オミクロン株のニュースで株価が下落したのは11月の下旬でした。
急速に株価が下落した後は再び株価は上昇。
一旦下落したものの、株式市場に致命的なダメージを及ぼすことはありませんでした。
その最大の要因はオミクロン株の脅威がそれほど大きくなかったという点です。
感染者数は拡大しているものの、重症者・死者数の観点から「そこまで警戒しなくてもいい」というムードになっています。
一方、オミクロン株のニュースでわかった新たなリスクもありました。
パウエルFRB議長はオミクロン株出現でも態度を変えなかった
オミクロン株のニュースで想定されたことは利上げスピードが弱まるのではないかということでした。
利上げはコロナから回復した後のインフレ局面を警戒したものであり、オミクロン株登場でタカ派的な発言が和らぐのではないかと考えられていたからです。
しかし、パウエル議長は利上げに関して、これまでの姿勢を崩すことはありませんでした。
それどころか、テーパリングの完了時期を3月に早めるという記事も出てきたんです。
テーパリング完了時期が早まれば利上げに影響も
オミクロン株がそれほど強力なものではないとされたことで、ひとまずオミクロン株自体のリスクは下がってきています。
しかし、オミクロン株という材料が出てきたにもかかわらず、パウエルFRB議長の姿勢が変わらなかったことは注目に値するでしょう。
今後新たな変異株が出てきても、今の政策のまま進む可能性が高いということです。
つまり、変異株がまた新たに出てきても、テーパリングと利上げが基本軸になるわけです。
新たな変異株と利上げが同時に起こった時、大きなリスク要因として株式市場に横たわる可能性があります。
2021年末はFOMCに注目!2022年は難しい相場か?
12月14日~15日にFOMCが行われます。
そこで何が発表されるのかは今後半年ほどの株式市場を占う上で、とても重要だと言えるでしょう。
テーパリングの早期終了に言及し、利上げの時期にどこまで言及するかが注目の的となっています。
オミクロン株の登場は絶好の買い場になりました。
下落した後、再びS&P500は過去最高値に近づいてきています。
しかし、FOMCという新しい材料が待ち受けているので、FOMCが終わるまでの株式市場は様子見ムードとなるでしょう。