「米国株を購入したいけど、多くの企業の中から何を購入したらよいのかわからない 」
「 分散投資をしたいけど管理が大変 」
このような方にオススメしたいのがETFです。
※ETFとは上場投資信託のことで、金融商品取引所で取引される投資信託のことです。
投資信託と同様に複数の銘柄で構成されていますが、株式と同様に売買することが可能です。
株式投資では複数の銘柄を保有し、リスクを分散させるのが基本です。
しかし、リスクが分散するように適切に銘柄を選ぶのは、ある程度の経験があっても難しいです。
これに対してETFは複数の銘柄で構成されているため、簡単に分散投資が可能です。
ETFには、指数に連動した成果を目指すように運用されているものや、プロの運用担当者が指数を上回る成果を目指して運用しているものなど、様々な種類があります。
本記事では、数あるETFの中から米国株初心者にオススメの3種類をご紹介いたします。
目次
おすすめETF 3選
VOO(バンガードS&P500ETF)
出典:TradingView(https://jp.tradingview.com/chart/)
指数:S&P500
経費率:0.03%
配当利回り:1.26%
構成銘柄TOP10
順位 | ティッカー | 銘柄名 | 割合 % |
1 | AAPL | アップル | 6.08 |
2 | MSFT | マイクロソフト | 5.80 |
3 | AMZN | アマゾン・ドットコム | 3.92 |
4 | FB | フェイスブック | 2.21 |
5 | GOOGL | アルファベット | 2.20 |
6 | GOOG | アルファベット | 2.06 |
7 | TSLA | テスラ | 1.72 |
8 | NVDA | エヌビディア | 1.41 |
9 | BRK/B | バークシャー・ハサウェイ | 1.38 |
10 | JPM | JPモルガン・チェース | 1.34 |
2021年10月現在
VOOはS&P500に連動するETFのため、米国を代表する500社にバランスよく分散投資することができます。
過去のパフォーマンスも安定しているため、長期で安心して保有しやすいです。
かの有名なウォーレン・バフェットも奥さんに宛てた遺言書にて、自分が亡くなった際には資産の9割をS&P500に連動する投資信託に回すように指示しているそうです。
それぐらい誰にでもおススメできるのが、S&P500に連動するETFです。
S&P500に連動するETFには、他にIVV・SPYがあります。
IVVは経費率がVOOと変わらないのでこちらを選んでも良いです。一方、SPYは経費率が高いので選ぶ理由はありません。
VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)
出典:TradingView(https://jp.tradingview.com/chart/)
指数:CRSP米国総合指数
経費率:0.03%
配当利回り:1.23%
構成銘柄TOP10
順位 | ティッカー | 銘柄名 | 割合 % |
1 | AAPL | アップル | 5.02 |
2 | MSFT | マイクロソフト | 4.79 |
3 | AMZN | アマゾン・ドットコム | 3.19 |
4 | FB | フェイスブック | 1.83 |
5 | GOOGL | アルファベット | 1.82 |
6 | GOOG | アルファベット | 1.64 |
7 | TSLA | テスラ | 1.40 |
8 | NVDA | エヌビディア | 1.11 |
9 | JPM | JPモルガン・チェース | 1.10 |
10 | BRK/B | バークシャー・ハサウェイ | 1.06 |
2021年10月現在
VTIは米国市場のほぼ全てである3800以上の銘柄で構成されているETFです。
VOOとの違いは、中小型株までカバーされている点です。
しかし、中小型株の比率が低いため、過去のリターンはS&P500とほぼ同じです。
どちらを選んでも大差ありません。
似たようなETFにVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)があり、こちらも人気があります。こちらは全世界に分散投資することができます。
ただし、VTの構成比率の6割近くが米国であるため、米国の株価が奮わなければ、いずれにせよパフォ-マンスは低下してしまいます。
また、これまで米国が世界経済をけん引してきたので、過去のリターンにおいてはVTよりもVTIの方が勝っています。
パフォーマンスをある程度犠牲にしても、将来の米国経済の衰退のリスクに備えたい方は、VTを選択してもよいでしょう。
QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1投資信託)
出典:TradingView(https://jp.tradingview.com/chart/)
指数:NASDAQ100
経費率:0.20%
配当利回り:0.44%
構成銘柄TOP10
順位 | ティッカー | 銘柄名 | 割合 % | |
1 | AAPL | アップル | 11.01 | |
2 | MSFT | マイクロソフト | 10.41 | |
3 | AMZN | アマゾン・ドットコム | 7.75 | |
4 | TSLA | テスラ | 4.94 | |
5 | GOOG | アルファベット | 4.08 | |
6 | NVDA | エヌビディア | 3.85 | |
7 | GOOGL | アルファベット | 3.81 | |
8 | FB | フェイスブック | 3.63 | |
9 | ADBE | アドビ | 2.06 | |
10 | NFLX | ネットフリックス | 1.96 |
2021年10月現在
QQQはNASDAQ100に連動したETFであり、NASDAQ市場に上場する代表的な100社に分散投資することができます。
近年高いパフォーマンスを誇るGAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)の構成比率が4割(2021年10月現在)と高く、これらの企業の成長に乗ることができます。
その他にも近年高い成長率を誇るテクノロジー企業が多く含まれています。
VOOやVTIよりも成長分野に重点を置いたETFであるため、比較的ハイリスク・ハイリターンなETFと言えるでしょう。
成長を続けるテック系銘柄に分散投資したい方にオススメのETFです。
VOO,VTI,QQQの長期的なリターン
VOO、VTI、QQQの5年間のチャートを重ねると以下のようになります。
青:VOO、赤:VTI、緑:QQQ
また、2021年10月時点の1,3,5年間のトータルリターンは下表のようになっています。
ETF | 1年リターン | 3年リターン | 5年リターン |
VOO | 34.35% | 20.07% | 18.41% |
VTI | 35.99% | 20.44% | 18.51% |
QQQ | 33.46% | 30.52% | 27.12% |
先ほども申し上げた通りVOO(青)とVTI(赤)のリターンはほぼ同じで、チャートが重なります。
それに比べて、QQQ(緑)の成長率が優れているのが分かります。
コロナ禍でデジタル化の波に乗り、株価を伸ばしたことも大きいです。
一方、ここ1年間のトータルリターンは大きな差はありません。
新型コロナウイルスで落ち込んでいた外食、レジャー系のアフターコロナ銘柄の株価が回復し、VOOやVTIはその恩恵を受けているためです。
ここ数年の相場環境が良かったこともありますが、これらのETFを5年間持ち続けるだけでVOO,VTIなら2倍、QQQなら3倍になっていました。
難しく個別株を売買するより、これらのETFをただ保有し続けるだけの方が、手軽に安定したリターンを見込むことができます。
まとめ
米国株投資初心者には以下の3種類のETFをオススメします。
- VOO:S&P500のETF(米国を代表する500社)
- VTI:全米ETF(VTは全世界)
- QQQ:NASDAQ100のETF(GAFAMを中心としたテクノロジー企業)
これらのETFにより手軽に分散投資が可能です。また、長期間保有し続けることで、安定して高いリターンを見込むことができます。