近年米国株ブームが到来しており、興味を持っている人もいるかもしれません。
特に米国は増配率がいいことで有名なので高配当株に投資をしたいと思って始める人もいるでしょう。
でも個別株に手を出すのは怖いからもっとリスクが低い方法で高配当株に投資をしたいと思う人は多いはずです。
そこで提案したいのが今回紹介する米国高配当ETFです。
人気があるのはVYM、HDV、SPYDの3種類でそれぞれ特徴が異なる優秀なETFなのでその特徴やどういった運用をしていけばいいかを解説していきます。
目次
【結論】米国高配当ETFの買い方は比率を決めて全てのETFを買っていく
結論から言ってしまうと米国高配当ETFのVYMとHDVとSPYDは配分を決めて3種類全てに投資することをおすすめします。
この3種類の米国高配当ETFの詳細は表にまとめて後で説明することにしてなぜ全部に投資をしななければいけないのかを説明します。
それはVYMとHDVとSPYDは互いが互いの長所に相性がいいETFだからです。
SPYDは暴落耐性が弱くコロナショックで最も回復が遅かったため不遇なETFとなっていましたが高配当ということで投資をしている人が多かったのに対してHDVやVYMは暴落耐性が強く回復にそこまで時間はかかりませんでした。
暴落耐性を補うという目的でもこの3つのETFは混ぜて投資をした方がいいのです。
この3つの特徴を表にしてみたいと思います。
VYM | HDV | SPYD | |
運営会社 | バンガード | ブラックロック | ステートストリート |
経費率 | 0.06% | 0.08% | 0.07% |
ベンチマーク | FTSEハイディビデント・イールド・インデックス | モーニングスター配当フォーカス指数 | S&P500 高配当指数 |
構成銘柄数 | 約395銘柄 | 75銘柄 | 80銘柄 |
平均増配率 | 8.64% | 6.89% | 1.90% |
配当利回り | 2.86% | 3.38% | 4.03% |
このような基本情報のETFです。
VYMは堅実に分散投資をしたい人におすすめでトータルリターンも高いETFのでおすすめします。
VYM5:HDV3:SPYD2といった感じのトータルリターン重視かつ増配率を考慮に入れた運用がおすすめです。
この配分なら暴落耐性にも強いポートフォリオを作ることができます。
VYMは分散が効いているし、HDVは財務健全な銘柄しか組み入れられていないので利回りは最初は低いですが堅実なポートフォリオとして運用が可能です。
高配当株投資は高配当な株を買ってはいけないというのは基本ですがETFにもそれは適応されます。
できるだけ堅実なポートフォリオを作るようにしましょう。
米国高配当ETFは利回り重視の買い方はおすすめしない
SPYDは先のコロナショックで大きく値を下げて1番遅く回復したことで暴落耐性が弱いことが露呈してしまいました。
今回暴落耐性がないことが分かって売りが先行したことはいうまでもありません。
SPYDはオワコンとされたことまでありました。
もしSPYDの比率を多くしてしまっていた場合どうしても暴落に巻き込まれた時に傷を負ってしまいます。
利回り重視でいってしまうと暴落が怖くなってしまうのでできるだけ堅実に運用する必要があります。
そのためHDVもしくはVYMの比率を多くするかバランスよく配分することが必要です。
SPYDを増やす際は暴落が来た時に買い増すことをおすすめします。
米国高配当ETFはキャピタルゲインも狙うことができるのでおすすめ
日本の高配当ETFの場合日本の成長自体が長期で停滞してしまっているためキャピタルゲインを狙えない状況になっています。
高配当株も日本全体が成長すれば少なからず成長するのですが現在はそれすら見込めないので高配当ETFを買うメリットはありません。
それと対称的に米国の高配当株は成長を続けているのでキャピタルゲインも狙うことができます。
それは米国の高配当ETFも同じで全体が成長している時はキャピタルゲインを狙うことが可能です。
先ほど紹介した3つのETFは長期で見ると右肩上がりに成長しています。
今は配当もいい事のでトータルリターンが高くなる傾向です。
向こう10年がどうなるかは分かりませんが米国の株主還元の意識が変わらない限りはリターンは高くなることは見込まれます。
暴落耐性と減配に強いポートフォリオ
米国高配当ETFはどの銘柄を見ても増配傾向になっています。
そのため投資家からは人気が高いです。
特に人気となっているのがVYM、HDV、SPYDでどれもトータルリターンは高くなっています。
この中でもSPYDは配当重視の銘柄で配当利回りがこの3つの中で1番高いETFです。
しかし、暴落耐性が弱くコロナショック時は著しくリターンが減りました。
暴落耐性が弱いだけならまだ我慢できる投資家はいたでしょう。
1番の痛手は大幅な減配を行なったことです。
それが原因で一時期はSPYDから離れた投資家は珍しくはありませんでした。
その教訓を踏まえて提案したのが堅実に運用をする高配当ETFポートフォリオです。
VYM5:HDV3:SPYD2という割合のポートフォリオでこれなら暴落耐性にも強く減配にも強くなります。
高配当株投資は高配当な株には投資をするなというのは基礎中の基礎です。
配当利回りを下げてもできるだけ堅実なポートフォリオになるように心がけましょう(執筆:Yuuki(yuuki_uchiyama))