目次
長期金利とは
長期金利とは、金融機関が1年以上のお金を貸し出す際に適用する金利のことです。
基本的には10年物国債の利率が基準になっております。
短期金利は日本で言うと日本銀行、アメリカで言うとFRBが設定しています。
政策金利とも言われます。
それにプラスして市場参加者が考える未来のインフレ率を考慮されたものが長期金利です。
長期金利は経済の基礎体温
景気がよくなれば長期金利は高くなり、景気が悪くなれば長期金利は下がっていきます。
景気がよくて長期金利も高い状態であれば住宅ローンなどの利率もそれに比例して上がっていきます。
逆も然りで、例えば今の日本は景気は停滞気味、むしろ下降気味とも言えます。
その為、長期金利はずっと下がってきていて、いわゆる「ゼロ金利政策」が行われ、その分市中のローンの金利も下がったので国民は家を買ったり車を買ったりと経済活動をより行うようになりました。
株価との関係
機関投資家は株の分析を金利と企業分析でしています。
割合で言うと、金利が7で企業分析が3と言われています。
その際用いられる計算式は、理論株価=利益÷(金利−成長率)で表されるとも言われていて、金利が下がれば下がるほど分母の数字が小さくなり、全体の数値が高くなるので、長期金利が下がると一般的に株価は市場全体として高くなっていくと考えられています。
仮にですが、銀行にお金を預けるだけで金利が10%付く状況だったとしたら、多くの投資家からお金を募った分なるべく低リスクかつそこそこのリターンが求められる大口の投資家は、リスクの高い株式投資よりも銀行にお金を多く投入するでしょう。
それが国債のように実質元本保証もある状態でかつ10%の金利がつくとしたら大口の投資家はよりそちらに資金を移動させることになります。
逆に、1か月前に10%の利率をつけていた債権が今5%まで利率が落ちたとしたら、全体としてリターンのパフォーマンスが落ちる分、株式に資金を多く投入して全体としての帳尻を合わせようとします。
機関投資家はまず金利に注目
このように、常に機関投資家は何よりもまず金利に着目して全体のポートフォリオを日々調整しています。
毎日統計や大手企業のニュースなどによって長期金利も上下動を繰り返しています。
長期金利の流れは機関投資家の流れと相関関係が大きくあるので、常に長期金利はチェックしておく必要があります。