株式投資、特に成長しつづける資本主義経済の中心地である米国を投資対象にする場合、基本的には「買ったら放置」(気絶投資と呼んだりします笑)をすることになります。
もちろん、その過程でリーマンショックやコロナショックのような大暴落から、短期的な調整は必ずあります。
最終的に上昇するとしても、前もって投資方針を考えておくことで下降局面のときでも適切に対処することができます。
ここではETFの基本的な考え方と、投資の大きな2つの分類であるキャピタルゲインとインカムゲインの違い、それぞれの投資戦略について説明していきます。
目次
ETFとは?
Exchange Traded Fundsの略で日本語では「上場投資信託」になります。
ETFは指数に連動した金融商品で、S&P500連動型であればS&P500が上昇すれば上がり、下落すれば下がります。
S&P500ETFの場合、その中身はS&P500の構成銘柄500社になります。
つまり、ETFを買うだけで、世界を代表する500社の全株式をごっそり買うことと同じになるのです。
S&P500は今後も上昇をし続けるため、難易度の高い個別株やるよりも、ETFのほうが初心者にはオススメです。
またETFには様々な商品が用意されており、ハイテク株中心のNASDAQに連動するものや、高配当銘柄を集めたETFから、宇宙セクター、EVセクター、ドローンセクターといった、最先端テクノロジーに特化したETFまであり、投資の考え方によって柔軟に選択することができます。
投資戦略の違い<キャピタルゲインとインカムゲイン>
資産を増やす方法は大きく、キャピタルゲインとインカムゲインがあります。
キャピタルゲイン
キャピタルゲインは「安いときに買って、高くなったら売る」という株価差益で資産を増やすもので、多くの人に認識されている方法です。
そのため安定性よりも成長性を重視した投資になります。
米国経済は今後も発展し続けるために、短期的な利益で稼ぐのではなく、毎月一定額を盲目的に積み立てていくことで資産を増やすことができます。
また、インデックスの2倍(以上)に連動するETFなど、ETFによってはより早く資産を伸ばすものも存在します。
<キャピタルゲイン投資に向いている人>
キャピタルゲインのメリットは、ETFによっては通常よりも早く資産を伸ばすことができることです。
株価(インデックス)の上昇によって大きく資産が増える一方で、株価が下落すれば大きく資産が目減りすることになります。
そのため、株価の上下動に左右されず、下落すれば安く買えると前向きに考えることができる方にオススメです。
インカムゲイン
キャピタルゲインとは逆に成長性よりも安定性を重視した投資になります。
インカムゲインとは「配当金」のことを指し、高配当銘柄を中心に構成されたETFになります。
通常、配当利回りは4%以上で、日本の銀行預金の利回りが0.001%程度であることを考えると、実に4000倍という利回りになります。
インカムゲイン投資の場合は、配当金で得られたお金を再度ETFに投資することで、複利の力を活かして着実に資産を伸ばすことができます。
<インカムゲイン投資に向いている人>
朝起きてNYダウを見てみたら暴落しており、動揺で仕事に手がつかない、なんて人にオススメなのがインカムゲインです。
インカムゲインのETFは財務がしっかりしている企業で構成されているために変動幅が小さい傾向にあります。
また、配当利回りは株価が下がると上がりますので、暴落の際に買うことで通常よりも多く買うことができ、結果的に配当金を増やすことができます。
日常生活を優先しながら安定した資産運用をしたい人向けの投資になります。
キャピタルゲインかインカムゲインか?
キャピタルゲインとインカムゲインのどちらがいいかは人それぞれの考え方や生活習慣次第でしょう。
仕事に忙殺されているサラリーマンであれば、株価を気にせず仕事に集中できるインカムゲインのほういいですし、強気に資産を伸ばしたいならキャピタルゲインになります。
それよりも、投資額のすべてをどちらか一方につぎ込むのではななく、投資比率を考えてキャピタルゲインとインカムゲインをバランスよく組み込んだポートフォリオ(分散投資)をするとよいでしょう。
キャピタルゲインは株価の上昇時には強いものの下落時に資産が減ります。
それをカバーするために定期的にお金が入るインカムゲインを組み入れる。
こうすることで片方のデメリットをもう一方のメリットで補う投資をすることが可能になります。 (執筆:se131258)