米国の上場投資信託であるETFは比較的、配当利回りが低いのが特徴的です。
ただ、ETFの中でも高配当利回りをうたうETFが存在します。
今回紹介させていただくHDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株)もその一つです。
目次
上場投資信託(ETF):HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株)とは?
HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株)とは、米国市場に上場している高配当銘柄を中心にしたモーニングスター配当フォーカス指数に連動する上場投資信託(ETF)です。
記事で詳細にみていきますが、HDVの特徴をまとめると、
- 設定来で年率平均10%を超える高いパフォーマンス
- 過去5年間の配当金利回りが3.58%と高い
- 投資対象が約75銘柄と、他社の高配当ETFよりも少ないということですね。
直近1年の分配金利回りは3.52%あり、高配当ETFとして魅力的です。
HDVの組入上位銘柄について
ではHDVの組入上位銘柄を見ていきましょう。
組み入れ上位にはアメリカのエクソン・モービル、通信大手のAT&T、エネルギー関連のシェブロンなど、アメリカを代表する高配当銘柄が入っています。
また、HDVの組入銘柄はモーニングスター配当フォーカス指数に連動するように運用されているため、財務基盤の良好な企業が選定されているのも特徴の一つです。
ちなみに、HDVは四半期に一度リバランスを行っているため、バンガード社の高配当ETFで人気のあるあるVYMと比較すると、頻繁に銘柄が入れ替わっているのも特徴的です。
高配当銘柄と言ってもSPYDのように不動産セクターが含まれていないのがHDVの特徴ですね。
HDVのリターンとパフォーマンスは?
以下は2011年の設定来のHDVのチャートです。
2011年の設定来で2020年のコロナショックを除けば、きれいに右肩上がりに株価が上がっており、配当のインカムゲインと値上がり益のキャピタルゲイン両方を理想的に狙えるETFとなっています。(画像はSeeking alphaより)
HDVは買いか?:投資するメリット・デメリット
HDVのデータや過去のパフォーマンスを見てきましたが、これらを踏まえてHDVに投資する際についてまとめていきましょう。
HDVに投資するメリット
まず挙げられるメリットは、バンガード社の高配当ETFであるVYMよりも高い配当利回りを得られることでしょう。
配当金は四半期ごとに入ってきますので、配当金でさらにETFを保有することで、金融資産を雪だるま式に増やすことができます。
HDVに投資するデメリット
デメリットとして、トータルリターンがバンガード社の高配当ETFであるVYMに劣っている点です。
参考までにState Street社の高配当ETFのSPYD(青線)とバンガード社の高配当ETFであるVYM(オレンジ線)と比較したチャートを載せておきます。
トータルリターンはVYMの方が高いので、長期で持っておくならVYMをおすすめします。
まとめ:HDVは買うべきか否か?
個人的にはトータルパフォーマンスに優れるバンガード社のVYMの方が好きなので、保有する高配当ETFはVYM一本に絞っています。
高い分配金狙いであればHDVも悪くない選択ですね。
ただ、仮にHDVに1000万円投資しても毎年受け取れる配当金は税引き後で25万円前後なので、配当金だけで生活するには難しそうですね。
(moonkichi)