経済関連のニュース、新聞などで脱炭素社会という言葉を見かける機会が増えてきたと感じている方も多いのではないでしょうか。
「脱炭素」というキーワードと再生可能エネルギーは大きく関連しています。
今回は将来を見据えて長期投資を前提とする再生可能エネルギーに関連したETFを紹介します。
目次
再生可能エネルギーへの転換は世界的な潮流
10月31日から11月12日までイギリスのグラスゴーで開催されているCOP26(国連気候変動枠組条約)ではこれまでの化石燃料中心のシステムから脱炭素、再生可能エネルギーへの転換を先進国を中心に進めようとしています。
気候変動に大きな悪影響を与えているので、使用を控えたほうが環境に良いのは明らかです。
しかし代替となるエネルギーがなければ、これまで通りの生活を維持することが出来ないので、脱炭素社会を世界が目指していくということは再生可能エネルギー関連の会社への投資金額や政府からの補助金が増える事と大きく関連しています。
脱炭素社会とは
石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料は炭素を主原料としています。
炭素を燃焼させることでエネルギーを生みだしていますが、結果として二酸化炭素(CO2)も生成されてしまうので、地球環境にとってはよくありません。
脱炭素社会というのは炭素を含まないエネルギーへの転換を意味していて、具体的には太陽光や水力、風力、地熱発電などです。
再生可能エネルギー関連の米国ETF
バイデン大統領の公約でもあった再生可能エネルギーへの投資も考慮して、日本株より米国ETFでの投資を強くオススメします。
オススメの米国ETFを紹介
ファーストトラスト NASDAQ グリーン ETF(QCLN)
5年前と比べて約4.5倍に値上がりしています。
これほど値上がりしている大きな理由は組入銘柄の1位がテスラという大幅に株価が上がった自動車メーカーだからです。
他にもニオという自動走行型電気自動車を開発している企業も3位になっているので、脱ガソリン車が進めば特に恩恵を受けられるETFです。
iシェアーズ グローバル・クリーンエネルギー ETF(ICLN)
5年前と比べて約2.5倍に値上がりしています。
組入銘柄は風力発電などを中心に、再生可能エネルギー関連の設備を製造する会社などにも投資して広く手堅い運用をしています。
インベスコ・グローバル・クリーン・エネルギーETF(PBD)
5年前と比べて約3倍に値上がりしています。
このETFの特徴はリスクを分散して投資していることです。
組入上位銘柄の1位であっても約1.4%の比率しかないので、とにかくリスクを抑えたい方にオススメです。
長期投資を前提とすることが大切
世界中の国々で将来的に再生可能エネルギーの割合が増えていくことは確実ですが、具体的に何年後になるのかはまだ分かりません。
例えば自動車業界だけを見てもCOP26では2040年に「ガソリン車ゼロ」という宣言の合意を目指して参加国、メーカーで調整を進めていました。
しかしアメリカ、日本、中国などの国が合意にはいたらず、更に日本の大手自動車メーカーは一社も合意しませんでした。
このように再生可能エネルギーへの転換は一筋縄では行かない難しさがあるので、すぐに普及していくことは考えにくいと言えます。
ですので、関連したETFも短期的なトレードに向いていません。
ただ、将来的に普及することは確実と考えられているので、今からETFを持っておけば数十年後に大きな利益を生みだしているかもしれません。