最新更新日時:2021年11月18日
楽天からレバレッジ商品のNASDAQ100に連動する商品が発表されました。
今回はレバナスからの乗り換えは現時点では、おすすめしない理由と楽天レバナスに投資したい場合の方法について解説して行きます。
目次
そもそも楽天レバナスとは?
楽天レバナスとiFreeレバレッジNASDAQ100(レバナス)はどのような違いがあるのでしょう。
まずはそこから説明していきます。
iFreeレバレッジNASDAQ100 | 楽天レバナス | |
信託報酬 | 0.99% | 0.77% |
為替ヘッジ | あり | あり |
連動指数 | NASDAQ100の日々の動きの2倍 | NASDAQ100の日々の動きの2倍 |
販売手数料 | 最大2.2%(大手ネット証券では無料) | 最大3%(楽天証券では無料) |
信託財産留保額 | なし | なし |
レバナスと楽天レバナスの違いは信託報酬だけです。
同じ投資対象でNASDAQ100の先物と債権に投資しています。
両方ともデリバティブ取引なのでつみたてNISAの適用はありません。
注意点として知っておいて欲しいことは、日々の値動きの2倍なので全体の投資成績として2倍になるわけではないので理解しておいてください。
2倍の値動きということは下がる際も2倍になります。
仮想通貨のようなジェットコースターのような動きになるので、精神的に耐えられると思えない人は投資しない方がいいです。
逓減リスクでレンジ相場では、価値が落ちていくのでそこにも耐え抜くことが必要があります。
レバレッジは投資ではなく、投機なのでそれを理解した上でやってください。
投機をやる上ではコア・サテライト戦略を使うとダメージが少なくて済みます。
コアで老後資金を運用してサテライトで投機資産を少額運用してください。
老後資金は失敗できないお金です。
失敗できないお金は守りながら攻めの戦略を取っていきましょう。
楽天レバナスの買い方を解説
今の段階ではまだ楽天証券でしか買うことはできません。
購入手数料は表で挙げたように無料です。
2021年11月17日に継続的に購入できるようになります。
もちろん。購入資金は100円からなので手軽に投資することができるので、宝くじ枠としての購入はおすすめです。
楽天レバナスの注意点3つ
楽天レバナスに乗り換えようと思っている人の中には資産全ての乗り換えを考えている人もいるかもしれません。
まずは一旦落ち着いて待ってみてください。
なぜ待った方がいいのか。
税金や時価総額以外にも問題が多数存在します。
それを解説していきます。
1. 楽天レバナスは為替にフルヘッジしているため影響を受けづらい
楽天レバナスは、為替ヘッジありの金融商品です。
為替に対してフルヘッジしているのでほとんど影響を受けません。
為替の変動の影響を受けないということは円安になったとしてもその恩恵を享受できないということです。
リスクが減るということではメリットかもしれませんが、デメリットとして円安の影響を受けられないことや信託報酬が高くなることが挙げられます。
信託報酬が高くなることで運用面ではリスクは減りますが、コスト面でお金がかかるためほぼ相殺されてしまうので注意が必要です。
2. 全利確して楽天レバナスに移行すると今までの値上がり恩恵を台無しにする
投資は時間を味方につけろとよくいいますが、全利確してしまった場合、今までの恩恵というのは、全て吹っ飛びます。
どういうことかというと、いい位置で購入していた場合はその位置が上にズレて高値掴みになる可能性も十分にあります。
積立投資である場合は、高値掴みをしても買い続けることで平均単価を下げることができますが、一括投資の場合は話は別です。
いずれ上がるんだから関係ないと思っているならそれは考えを改める必要があります。
未来のことは誰にも予測することはできません。
特にNASDAQは新興市場です。
必ず上がるとは限りません。
今までが好調過ぎているから勘違いしていますが、NASDAQはGAFAMが好調でなければ失速するかなりリスキーな市場です。
そこを理解していないと特にレバレッジをかけていると危ないと考えます。
もしかしたら、日本市場のように30年レンジ相場になるかもしれません。
それでも耐えることができるか考えて資産を投じてみてください。
3. レバレッジ商品はつみたてNISAでの運用はできない
レバレッジ商品はデリバティブ取引に分類がされるため要項を満たすことができず、つみたてNISAでの積立はできません。
しかし、非課税運用ができないわけではありません。
ジュニアNISA(廃止決定)と一般NISAでは積立もスポットも可能です。
もし楽天レバナスを非課税運用したいと考えている場合は、ロールオーバーも視野に入れている場合は、一般NISAを活用して運用することをおすすめします。
つみたてNISAにない武器がロールオーバーです。
今使っているNISA口座を最大5年間先まで投資することができます。
満額までいっていなくても5年先までなら投資することが可能です。
一般NISAは積立もスポットも可能でさらにロールオーバーもできます。
一般NISAは最大600万円とつみたてNISAの800万円より低いので敬遠されがちですがロールオーバーのような武器を駆使することができる優良な制度です。
楽天レバナスを購入したい場合は使うのがいいでしょう。
楽天レバナスには無理して乗り換えなくていい
楽天レバナスには無理して乗り換えなくて構いません。
乗り換えるとなると全て利確してしまうことになるので税金が馬鹿にならない額を持っていかれるかもしれません。
なのでレバナスのまま運用することをおすすめします。
まだ始まってもない投資対象なのでかなり時価総額は低いです。
レバレッジ商品で時価総額が低い商品というのは、かなり危険で、もしかしたら投資信託自体が破綻して償還払されるなんてこともあり得ます。
そんなこともあるかもしれないので移したいとしても様子見はしておいた方がいいです。
楽天レバナスに変えたい場合の方法を解説
楽天レバナスにそれでも変えたいという人は、レバナスは解約せずにそのままにしておいてください。
そして、新たな投資対象として楽天レバナスを購入するようにしましょう。
長期投資として保有しているなら、よっぽどのことがない限りはホールドしておくことが大事になります。
利確してしまうと今まで積み上げた時間が水の泡になるので、レバナスはレバナスで長期保有した方がいいです。
楽天レバナスに全資産を動かすのは今は危ないと考えて、そのまま運用を継続するのがいいでしょう。
楽天レバナスに乗り換えるのはまだ先でいい
この記事で楽天レバナスに乗り換える必要はないということを説明してきました。
新規であるなら買うのはアリだと思います。
しかし、レバナスからの乗り換えの場合は、今までかけてきた時間と税金が無駄になった上で時価総額が低いので破綻して償還される可能性もゼロではありません。
今までレバナス運用にかけて積み上げてきた時間という味方を、そんな形で失ってしまってもただ虚しいだけです。
今は様子を見て運用を継続した上で新しい投資対象としての購入をすることはアリだと考えます。
乗り換えというより、投資先を変えるという観点で見た方が後々後悔しないとでしょう。
解約(利確)すればその利益の20%は国に取られてしまいます。
まだ始めて間もないなら楽天レバナスに乗り換えてもダメージはありませんが、大きなお金を運用しているなら大ダメージになるので、移すにしても少しずつ利確して移すようにしましょう。