収束の時期が見えない新型コロナウイルスで、事業者や働く人々が経済的な困窮を強いられ仕事自体を失い、収入がないといった悲惨な状況がニュースで流れることが当たり前になっています。
反面、世界各国の株式市場は高値、それも過去最高値を更新する展開が続いています。
一部では業績の裏付けがない単なる「一過性のバブル」といった声もありますが、果たしてそうでしょうか?
目次
過去のパンデミック後の世界経済
結論から言えば、長期目線で見ればパンデミック後は株価指数が5~10年単位で大きく上昇をしています。
古くから見れば、1900年初頭のスペイン風邪ですが、それまではダウは100ドルで頭打ちをしていましたが、パンデミック収束後、400ドル近くまで上昇しています。
2000年初頭のSARSでは、上海総合指数が2000ポイントから10年以内に6000ポイントまで上昇。
2009年の新型インフルエンザでは、リーマンショックの余波と相まって世界的な大暴落が発生しましたが、数年以内にリーマンショック前の高値を更新し、上昇を続けていました。
10年単位で経済危機が発生する
上記に記載したパンデミックは2000年、2010年と10年単位、そして2020年に発生となっています。
あまりアノマリー的な考えは好きではないですが、おおよそ10年単位で経済危機は発生し、それが一定の収束を見込めば、一気に株価は大上昇をする。それが近年の動きです。
先々の話になりますが、この周期で言えば、次が2030年。
そこで大暴落が発生すればそれは大チャンスになるのではないでしょうか・・・。
パンデミック発生時は、大幅な金融緩和が発生
話が少しそれてしまいましたが、なぜパンデミックの最中に、株価が大幅に上昇するのか。
一番の要因は世界各国が同調して大幅な金融緩和を行うからだと考えます。
中央銀行は非常に緊縮的な政策を打ちたがる傾向がありますが、経済危機となれば話が別。
社会経済活動に深刻な悪影響が発生するのであれば、当然大幅な緩和を長期間行います。
そのような動きを見越して足元の業績ではない、将来の収益を見込んで株価は未来を先取り大きく上昇をしていくのです。
現在も様々な企業の決算ラッシュになっています。
短期的な投資を行っている方であれば注視をしないといけませんが、数年単位で長期に投資を行っている方であれば、気にする必要もない情報だと考えます。
悪影響は長くて1,2年で10年先の業績には何の悪影響もない、もっと言えば好材料となるのがパンデミックです。