経済の流れやニュース、各国政府の施作や企業の新規サービスリリースなど、株式市場の値動きに影響する要素はたくさんあります。
こうした誰もが注視している要素だけで無く、実は米国株式市場には「アノマリー」と呼ばれる市場の規則性のようなものが存在しています。
今回は、11月〜1月にかけて米国株式市場が好長期になるというアノマリーについてご紹介していきます。
目次
米国株式市場のアノマリー
アノマリー(Anomaly)とは、現代ポートフォリオ理論や相場に関する理論の枠組みでは説明することができないものの、経験的に観測できるマーケットの規則性のことです。
簡単に言うと、理屈ではなく過去の実績によって証明されている結果ということになります。
明確な理由が分析されているわけではありませんが、一部の投資家の中ではこのアノマリーを活用して、11月から全米株式インデックスファンドなどに投資をすることもあります。
米国市場は11月〜1月にかけて好長期!
S&P500指数の1950年1月〜2020年5月までの50年にかけて、月次パフォーマンスの平均値を算出したデータがあります。
※ 出典ストックレーダーズ・アルマナック
このデータを見ると、
11月は平均1.6%の上昇
12月は平均1.5%の上昇
1月は平均1.1%の上昇
となっています。
その他の月と比較すると、連続して1%以上の上昇が3ヶ月以上継続しているのは、この11月〜1月しかないことがわかります。
50年もの期間を集計した実績なので、11月からは強気の投資を実践することも視野に入れて良いかもしれません。
9月〜10月が好調でも買い増しすべき?
11月からが好調だとして、もしも直近の9月〜10月のパフォーマンスが好調で株価が高値圏に位置していたら、投資を躊躇したくなりますよね。
しかし過去の実績でも同じように、9月〜10月が好パフォーマンスだった場面はあったので、直近の動きに関わらず11月〜1月は好調だと考えることもできます。
アノマリーだけを気にして買い増しすることはできませんが、大きな流れとして把握しておくと、日々の値動きに一喜一憂せずに買い増しできますね。
長期投資で買い増しタイミングにアノマリーを活用しよう!
長期投資で資産を積み上げていきたい場合、小さな値動きはあまり気にせず、毎月コツコツ買い増しすることが必要です。
とはいえ、値下がりした時に買い増ししたいのは誰もが思うところなので、キャッシュポジションの取り方や買い増しタイミングは自分なりにルールを持つと投資が楽しくなります。
10月まではキャッシュポジションを増やして、11月から買い増しするという投資法もひとつの戦略になりますね。
ぜひ参考にしてみてください。