近年日本での米国株の人気はかなり高まっています。
インデックスファンドでVOOやVTIに投資をすることが多くなっている今高配当株投資も人気が出てきています。
しかし、米国株高配当株投資は万人におすすめできるかといったらそうではありません。
それは資産拡大局面ではインデックスファンドに遅れを取ってしまうからです。
まだ資産額が小さい人にはおすすめすることはできません。
米国株高配当株への投資はキャピタルゲインも狙えはしますが、もちろんVOOや VTIにはパフォーマンスで劣る上に税金を多く取られることのデメリットも発生します。
米国高配当株に投資したいと考えている人はそういった面もあると理解してから始めてください。
今回はどういった人には向かないかそしてどうしたらいいかを詳しく解説していきます。
目次
【結論】米国高配当株はVTIやVOOに比べて資産拡大ペースが劣ってしまう
先述でも説明しましたが、高配当株に投資するということはそれなりに成熟した企業に投資することになるので、キャピタルゲインはVOOやVTIに比べると劣ってしまいます。
配当というのは企業が稼いだお金の数10%を株主に還元しているのでそのパーセンテージが高い会社ほど成長率は低くなってしまうのです。
内部留保を蓄えたり、施設投資をしている企業ほど成長率が高くなるので、キャピタルゲインを狙いたい場合は配当を行わない企業を投資することをおすすめします。
高配当株は配当性向(一株利益に対してどのくらいの割合を配当しているか)が40%〜100%までかなり高い割合で分配するのが米国株です。
そのため、米国インデックス投資に対してはかなり劣ってしまっています。
高配当株投資をしてみたいと考えている人は、まずはインデックス投資で資産を蓄えてその余りあるお金があれば、それを投資していくことをおすすめします。
米国高配当株への投資は資産が育ってきてから買い始めることがおすすめ
高配当株投資は大きな資産を持っていないと配当金額が小さくなってしまうためあまり意味がありません。
ではどうすればいいのか。
自分の老後資金を貯めた後に高配当インデックスに投資する形で運用してみてください。
老後資金はインデックスファンドで運用します。
自分が老後これくらいの資産があれば大丈夫と考える金額が貯めてください。
その後にインデックスファンドの積立と一緒に高配当株インデックスに投資を行うことがいいでしょう。
インデックスファンドをETFで投資していれば分配金をもらうことができます。
その分配金を再投資先を高配当株に充てることもいい方法でしょう。
まずは資産の形成を優先にしていくことが大切です。
米国高配当株に投資する際は高配当ETFを使おう
高配当株に投資をする時は高配当インデックスに連動するETFを購入する方がいいです。
主に人気のVYMとHDVとSPYDに投資すると思いますが、暴落耐性を考えてポートフォリオを構築していくことが重要になってきます。
特にSPYDは暴落すると回復はかなり遅いです。
SPYDの購入タイミングは暴落時に買い増すようにした方がいいでしょう。
米国高配当ETFを買う注意点ですが、利回り重視でファンドを購入しないようにしてください。
コロナショック時にSPYDの比率を多く投資した人は地獄をみました。
株価は回復しない中、大幅な減配を食らい、ポートフォリオは傷でズタボロになってしまった人がほとんどです。
できるだけ利回り重視ではなく、どれだけ暴落に耐性があるかや減配の可能性を考えた上の比率を考えなければいけません。
投資信託からの乗り換えはおすすめしない
高配当ETFを使うんだから投資信託からの乗り換えでもいいよねと考えている人、ちょっと待ってください。
僕としてはタイミングで投資を行ってきたことがない人には、個別株に投資しないとはいえど高配当株投資をおすすめすることはできません。
まずは、タイミングや分析を身につけるためにも個別株もしくはETFを経験することをおすすめします。
比率管理やどういったタイミングで買い増せばいいのかは、投資信託のみでは分からないため失敗に終わることも考えられるからです。
まずは、VOOやVTIをスポットで買い増せるくらいの実力をつけてから移るのが得策です。
「落ちるナイフは掴むな」の意味も分からずに高配当株投資をやると痛い目にあいます。
それを理解してから高配当株には手を出してみてください。
米国高配当株に投資するなら資産が育ってからが得策
高配当株を始めたいと考えている人はまず先にインデックスファンドで老後資金を先に貯めてしまってください。
キッチリ貯めた段階でないと高配当株への投資はおすすめできません。
それは暴落耐性がないことと老後資金が貯まってからでないと不測の事態が起こっても対応できず、あたふたしてしまうことで誤った判断をしてしまうからです。
できればETFも一緒に運用してみてください。
そうすることで擬似的にではありますが、個別銘柄への投資と同じ分析能力や運用能力がついてくるので、高配当ETFへの投資がやりやすくなります。
VOOやVTI自体も増配率が高いETFなので投資していけば分配金も大きくなってきます。
着実に堅実に投資していくことができれば、可能性によっては高配当株に手を出さなくても運用していくことができるかもしれません。